バルサ v アーセナル。
※あえてバルサって言いますよ。文字数の関係上ね。
生涯初の国外アウェー戦。
旅行感覚の一見楽しそうなイメージがあると思いますが、
はっきり言いましょう。オレにはないです!(きっぱり)
そんな心の余裕があれば、休みを取って二泊でも三泊でもして
ゆったり出来ればいいんでしょうけど、
金銭的にも、気持ち的にもそんな余裕はどこにも。
バルサっていうチームは、距離的にも気持ち的にも、
今のオレに取ってはもの凄く遠い存在で、
それはそれは幾多の困難を乗り越えてのアウェー観戦なのです。
そして実際そうだったんですが・・・。
まずこの日程。
実はここUKでは金曜からイースターホリデーという大型連休に突入していまして、
それが終わるのが月曜。
で、試合は火曜、そして水曜も潰れるので、土日入れて計6日休む計算になります。
それだけならまだしも、俺この前NY行ったばっかだし、
貴著面で生真面目な俺としては、それはそれは・・・
日本人の方ならわかっていただけると思いますが、社内でも俺的に超アウェーなわけです。
また、特に鉄の塊が空を飛ぶ事すら、ベルカンプ並に疑ってかかっている人間なので、
俺にとって空の旅の心労ってのは結構パネえというか。
そしてアウェーという舞台。
都合二度ほどアウェーを観戦したことがあるのですが、(サンダー、バーンリー)
バス移動12時間とか、もうヤバい。
終いには負けてしまい、バスの中でガチ吐きそうになるなど、
それはそれはアウェーの洗礼を受けているのでございます。
それが国外となったらいったいどうなるのか!?と。
俺のセンシティブな身体が、前日からブルブル震えだすほど・・・。
じゃ、なんで行くのか?
答えは簡単!
俺の中でのアーセナルというものが、
幾多の困難を乗り越えても
余ある存在だからなのでーす!
(日本語おかしい感じするけど、気にしない!)
世界中の全てのもの < Arsenalなわけです。
い、いや、もちろん
嫁 > Arsenal
これだけは言っとかなきゃな。やっぱな・・・。
当然嫁ありきで、アーセナルに没頭出来る訳ですのでね。
ありがたやーありがたやー、あーありがたやーなのです。
もちのロン、このアウェー、
嫁は家で留守番なんですけど。。。
まあ俺が言いたいのは、
それだけアーセナルってのは
俺にとってデカイ存在ってことですよ。
回りくどくてすんませんね。ええ。
さて観戦記ですが、ちょっと長くなりそうなので、小出しにUPしていきます。
時間に余裕がありすぎて仕方ないという方だけお読みになってくだされば俺は満足。
というわけで、波乱の?アウェー観戦記、スタートdeath。
6日早朝のフライトということで、空港に前乗り。
5日夜10時頃家を出て、Finsbury ParkからTUBE(地下鉄)に乗車。
乗り込むとなんかジロジロ俺の事を見る輩が多数。
「んやねん!?俺が黄色いからか?」
と思っていると、
はうあ!?俺は大事な事を忘れていたことに気づきました。
空港行きの電車に乗るには、ある駅で乗り換えが必要なのですが、
ある駅とは、そう!
トットナム駅なのdeath・・・。
どうりで。
奴らが見てたのは、俺のダウンジャケの中からちらりと見える
赤いユニフォーム。これに大注目していたのです。
なるほど。思いっきり忘れてました。
「でもね、そんなの関係ないよ。正装だもの。」
と、みつをバリのガン無視を敢行。
トットナムの駅で降りても、「みつを」の魂で乗り切ったのでした。
そして23時すぎ、ようやくスタンステッド空港着。
夜だけに、シーンと静まりかえっている空港内。
ようやく寝れる椅子を見つけ、横になり寝始めようとしたその刹那、
なにやら外人のテンション著しく高めの、ゆとりな子供達の集団襲来。
およそ6、7人。
そしてオレの脇に座っちゃった・・・。
しかも英語じゃない、嫌な予感。。。orz
なにやらラテン系の言葉で、ガッツリとした大声で話し始める・・・。
皆、寝てるのに。
までならまだしも、今度は流行の歌か、自作の歌かわかんねえけど、
そいつら大声で合唱しだした・・・。
まるでジャイアン・・・。
俺も寝たいのに。。
最初はスペイン人かと思い、
神はこれほどまでにスペイン人(正確にはカタルーニャ人)
を憎めとおっしゃるのですね?そうですね?
と思っていたら、まれに「グラッツェ!」的な響き。。。
イタリアかよ・・・。orz
異様にテンションの高いイタリア人を止めれる人間などこの世には存在しません!(きっぱり)
移動しようかとも思ったけど、どこも横になれる席がないからここに寝ている訳で。。。
横になれるのを取るか、座ったまま寝る静かな場所をとるか・・・
と葛藤すること5時間、夜が空けてしまいました。。。
一睡も出来ず・・・!orz
いや、うそ。
一睡くらいは出来たと思うけど、こんな永遠レムは相当身体にきつく、
身体の節々が痛い・・・。
間違いなく頭痛がする。。。
インテルになんか起これ!
会長とか詐欺で引っ張られろ!
と朦朧とした意識の中で、朝っぱらから念・・・。
「外人は こやって嫌いになって いくのだな。」みつを
そしてまたしてもオレの前に立ちはだかる難関。
空港の荷物チェック、X線のゲートをくぐったところで、俺ブザー。
係員「上着脱げ」で上着を脱ぐと、
当然中は俺正装で真っ赤なユニフォーム。
するとそれを見た係員のおっさんが、
「うおー!俺はお前を触んなきゃいけねえのかよ!ふげえ!」と絶叫。
どうやら、このおっさんチェルスキーの人。
しょうがないので、
「チェルお疲れした。心配ないっす。勝つっす。」と俺。
なんかブツブツいいながら一通り俺を触り終えたおっさんは、もう一人の係員に
「消毒液!消毒液!」と、これみよがしに手にこすりつけやがりましたので、
「俺にも!俺にも!」と言ってミニコント・ゲームセット。
つか、おっさんにしたら、ガチだったかもしれんけど。
ガチで消毒液付けてたし。
まあ、正直日本じゃ考えられない冗談みたいな人種差別が、ここには存在します。
銀行に行ったら、カバンに付いてるアーセナルのキーホルダーを見て、
「お前グナか?あっちの窓口行け。」
なんてこと日常茶飯事とまではいかないけど、UK、いや北ロンドンではよくある風景。
ま、そういうミニコント文化、それほど嫌いじゃないっすけどね。
でも日本だったら大問題になるよなあ、絶対な。
コンビニとかでレジの店員がグレート・ムタのマスクかぶった客を見て、
「お前全日か!プロレスLOVEはあっち並べって!ノアだけはガチ!」
そんな店員いたら、フルボッコだろうしな・・・。
まいいや。
そしてなんやかんや乗り越え、
ようやくライアンエアーという格安航空に搭乗。
よし!待ってろバルサ!
と自分に言い聞かせる余裕すらなく、
俺にはもう一つの戦いが待ち受けていたのでした。。。
つづく
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拝見しております。
バルサ戦完敗でしたね。遠くスペインまでお疲れ様でした。いつも試合後の感想が僕に近いのでほんとに楽しませてもらっています。
しかしサルさん、文章うまいですね。
ほんとに。感心してます。
サッカーじゃなく作家ならなれるかも!?